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外国法人が日本に拠点を構える第一歩が駐在員事務所の設置です。
豊富な経験で、どのような形態が望ましいか、一緒に検討します。
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日本における駐在員事務所の設置(営業不可)

外国企業にとって、日本に何らかのビジネス拠点をおくことは、日本およびアジアでの事業展開を見据えてビジネスチャンスを模索する行動であり、アジア展開の第一歩でもあります。

一般的に外国企業は日本に日本国内の情報収集や市場調査のための駐在員事務所(=連絡事務所)を開設することができます。外国為替管理法上、このような事務所の開設は、承認・届出・登記などの手続きの必要はありません。法的地位を持たない事業拠点であり、法務局への登記は不要です。

出来ることは、日本国内における市場調査・情報収集・広告宣伝や連絡活動のみです。
出来ないことは、日本国内での営業活動(=販売活動、値段交渉、請求書の発行、契約の締結等)です。

もし、駐在員事務所が営業活動を行うようになると、税務上PE(Permanent Establishment=恒久的施設)となり、納税義務の発生および外国為替管理法上の届出が必要となります。
※2017年のOECDモデル条約の改訂によりPE除外規定封じが厳しくなっています。

すでに、本国からの輸出等で、日本に顧客がいるのであれば、すぐに営業活動ができる会社(=日本子会社)を設立して事業展開を進めることもできるでしょう。しかしながら、事業の存在と成否が未知数な段階、すなわちフィージビリティ・スタディの段階では、設置も撤退も比較的容易で費用も少なくて済む駐在員事務所(Representative Office/Liaison Office)の形でスタートをする方が良いようです。

日本への事業拡大を検討されているのであれば、駐在員事務所とは法的にどういう位置づけであって、どんなことができて、また、どんなことができないのかを理解しておくことが重要です。

このページでは、日本における駐在員事務所について、法的位置づけにおける支店や子会社(株式会社・合同会社)との違い、そして日本での駐在員事務所の設置方法について解説します。

★目次

1.駐在員事務所とは?
2.駐在員事務所設置の主な目的
3.駐在員事務所でしていいこと・いけないこと
4.駐在員事務所vs支店
5.駐在員事務所vs子会社(株式会社または合同会社)
6.駐在員事務所とその他の事業形態のいずれを選ぶべきか?
7.駐在員事務所設立のメリット・デメリット

8.日本における駐在員事務所の設立方法
9.駐在員事務所の社会保険・労働保険の加入
10.よくある質問(FAQ)
 Q1 駐在員事務所の設立にはどれくらいの期間がかかりますか?
 Q2 駐在員事務所の設立にはどれくらいの費用がかかりますか?
 Q3 駐在員事務所は登記が必要ですか?
 Q4 駐在員事務所は銀行口座を作れますか?
 Q5 駐在員事務所は税金の申告が必要ですか?
 Q6 駐在員事務所で会計帳簿の作成は必要ですか?
 Q7 駐在員事務所で社会保険に入ることはできますか?

11.当事務所が提供する駐在員事務所向けサポート業務 

1.駐在員事務所とは

駐在員事務所は、母国から派遣された職員(社員)が進出先国に事務所を設け、そこを拠点にして情報の収集や広報活動を行う場合に利用される形態であり、事業活動は行わないということが前提です。

税務上の制限として、恒久的施設(PE)を有する外国法人に該当しないことです。
恒久的施設(PE: Permanent Establishment)を有する外国法人について
日本の法人税法では、
(1)国内に支店、工場その他事業を行う一定の場所を有するもの(支店等を有する外国法人)
(2)国内において建設、すえ付け、組立てその他の作業又はその作業の指揮監督の役務の提供を1年を超えて行うもの(一定期間以上の建設作業等を行う外国法人)
(3) 国内に自己のために準ずる者を置くもの(代理人等を置く外国法人)
と規定していいます。

PEを有することになれば、事業所得のうち国内源泉所得に対して課税されることとなります。PEとなれば本国会社の日本支店として法人税の申告と納税が必要になります。

2.駐在員事務所設置の主な目的

駐在員事務所は、母国から派遣された職員(社員)が進出先国に事務所を設け、そこを拠点にして情報の収集や広報活動を行う場合に利用されることになります。事業活動は行わないということが前提です。

日本にまだ顧客はいないが、今後事業展開が望めるかどうかについてフィージビリティ・スタディーをするための事業拠点として使われます。

その後事業展開が望めそうな場合には、営業活動ができる子会社等を設置し、本格的な営業活動をスタートさせます。ビジネス展開が難しいと判断した場合には、そこで撤退という選択になります。

3.駐在員事務所でしていいこと・してはいけないこと

駐在員事務所は、物理的な事務所を置き、従業員を雇って、そこを拠点にして情報の収集や市場調査、広報活動を行うことができます。

駐在員事務所がしてはいけないことは営業活動です。販売のために得意先やその候補を訪問して、値段交渉や契約交渉をすることや契約書の締結活動をすることは営業活動にあたり、駐在員事務所としてはしてはいけないことに該当します。もしこのような活動が始まったら、支店もしくは子会社に組織変更をしてこうした活動を継続することになります。

4.駐在員事務所vs支店

外国法人の日本事務所が営業活動をすると支店(=外国法で設立された会社の身分のまま)となり、法務局に支店登記をして、法人税の申告・納税をしなければならないことになります。

5.駐在員事務所vs子会社(株式会社または合同会社)

駐在員事務所が日本で営業活動をするに際し、本国の会社との責任関係を一定程度切り離すために、日本の会社法の下で子会社(株式会社もしくは合同会社)を設立し、そこで営業活動を始めることもできます。

また、すでに日本国内で代理店などがある場合などで、今後の日本国内市場でのビジネスの担い手を日本子会社で直接になって行くことを望む場合は、子会社(株式会社もしくは合同会社)を設立し、そこに営業活動を移行して行く選択もあります。

子会社 vs 支店、駐在員事務所の違いこちら

6.駐在員事務所とその他の事業形態のいずれを選ぶべきか?

外国法人が日本でビジネスをはじめるに際し、「子会社」がよいのか「支店」がよいのかそれとも「駐在員事務所」でよいのか、という 検討課題があります。銀行や保険会社など法律規制のある特殊なものを除き、その外国法人のビジネスをいかに行なうか次第でその選択すべき会社形態は変わってきます。

外国会社が日本でビジネスをはじめる場合の会社形態」のページのチャートでは、その選択肢を決める際のほんの一例ですが、試してみてください。

7.駐在員事務所設立のメリット・デメリット

駐在員事務所のメリットは、設置や撤退に際して法務局への登記の必要がないため、容易に設置や撤退を行うことができます。

デメリットとしては、営業活動ができないこと、日本国内に銀行口座を持てないので不便なこと、事務所などの不動産賃貸の契約当事者になれないことなどがあります。

8.日本における駐在員事務所の設立方法

駐在員事務所を設置するためには、日本における駐在員事務所の代表者を決め、事務所の住所となる場所を決め、駐在員事務所と対外的に名乗ることで日本駐在員事務所を設置できます。すなわち、事務所の住所地と「〇〇会社日本駐在員事務所」を記載した名刺を作れば対外的に駐在員事務所を設置したと本国のホームページやプレスリリースなどでアピールができます。

駐在員事務所は法務局への登記は不要です。正確に言うと登記できません。
そのため、公的に日本駐在員事務所の存在を証明できる手段はありません。

ところが、従業員を採用して給与の支払いが始まると、税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」を提出しなければなりません。この届出書を提出してしばらくすると国税庁の法人番号管理室から「給与支払事務所等の開設届出書」で提供した情報に基づき国税庁法人番号が発行されます。そして その番号は国税庁法人番号公表サイトで公表されます。このサイトで公表されることが唯一公的機関から存在が証明される手段となると言えます。英語表記のサイトもあるので全世界にアピールできる手段として使えます。

駐在員事務所の諸届

(1)税務署
①給与支払事務所等の開設届

スタッフを雇用し、給与の支払いが発生すると、駐在員事務所の所轄税務署に「給与支払事務所等の開設届」を提出しなければなりません。
②電子申告・納税等開始の届出(e-Tax利用開始届)
給与から天引きする源泉所得税の申告と納付のためにe-Tax環境は必要です。
③国税庁法人番号公表サイトでの英語版への表記登録 ← 任意

(2)年金事務所・労働基準監督署

9.駐在員事務所の社会保険・労働保険の加入

社会保険の加入

従業員5人までの規模では任意加入です。希望すれば2人目以降の従業員を採用した段階で1人目の従業員(=駐在員事務所代表)をみなし事業主として任意加入することもできます。駐在員事務所として社会保険に加入しない場合には、国民年金・国民健康保険に加入するか、以前勤めていた会社の社会保険の任意継続で賄うこともできます。

(従業員が2人以上の場合)
法人登記のない外国法人の駐在員事務所も、代表者をみなし事業主とすることで、社会保険に加入できます。この場合でも、代表者は加入はできません。

②労働保険の加入
駐在員事務所も労働保険(雇用保険・労災保険)は強制加入です。
労働者を雇えば、法人登記のない外国法人の駐在員事務所といえども、労働保険(雇用保険・労災保険)に加入しなければなりません。2人目以上の採用からは加入が義務です。1人目の従業員(=駐在員事務所代表)は労働保険(=労働災害保険+雇用保険)に加入することはできません。

(従業員が代表者1人の場合)
※代表者も、“労働者性がある”という見込みがあれば、「労災保険を成立させ、代表者の労働災害・通勤災害は対象」というのが労働基準監督署の見解だそうです。(by 提携先社会保険労務士)

ただし、実際に労働災害・通勤災害が発生した際に、当初加入時に労働者性があると認定して届出を成立させた労働基準監督署の判断と違い、その災害の認定判断をする労働基準監督署の担当者の見解で、労働者性の有無を否定される懸念がゼロではないという恐れがあります。たとえば、当初の届出状況と差異が生じて“労働者性がない”現況となっている場合です。

加入時には、届出を担当する社会保険保険労務士が、代表者の労働者性につきヒアリングし“労働者性の有無”を確認した上で、上記懸念につき海外親会社に納得してもらった上での届出となります。
なお、代表者は雇用保険には入れません。

(従業員が2人以上の場合)
※代表者に“労働者性がある”場合は、国(厚生労働省)の労働災害保険に2人目以降の従業員とともに、代表者も加入できます。2人目以降の従業員は、労災保険(労働災害保険+雇用保険)の加入対象です。代表者は、やはり、雇用保険には入れません。

※代表者に“労働者性がない”場合は、国の(厚生労働省)の労働災害保険に加入することはできません。ただし、特定の用件が揃えば、代表者も労災保険事務組合の特別加入ができる場合もあります。実際に該当しそうか否かは、社会保険労務士の聞き取り調査にて判断されることになります。
なお、実際に労働災害が発生した場合にその時点での労働者性の有無の問題が起きる懸念は上記の国の労災保険の場合と同様です。

ここでも、やはり代表者は、雇用保険には加入できません。

10.よくあるご質問(FAQ)

Q1 駐在員事務所の設立にはどれくらいの期間がかかりますか?
A1 代表者と事務所住所が決まればすぐ設置できます。具体的な手続きについてはお問い合わせください。

Q2 駐在員事務所の設立にはどれくらいの費用がかかりますか?
A2 給与の支払いが発生するまでは設立費用は発生しません。従業員の給与の支払いが発生するタイミングでお問い合わせください。

Q3 駐在員事務所は登記が必要ですか?
A3 法務局への登記は不要ですし、そもそも登記できません。

Q4 駐在員事務所は銀行口座を作れますか?
A4 駐在員事務所は法人格がないため日本で銀行口座を持つことができません。

(注)外国法人も日本国内に非居住者用口座を持つことは可能ですが、海外送金扱いとなるため、本国からの送金と手数料は変わらないことになります。また、国内送金扱いにできる特別な口座を開設できる銀行もありますが、開設のための登録料や毎月の維持管理費がとても高い(例:開設時10万円、毎月2万円等)ので、現実的ではありません。そのため、駐在員事務所にかかる諸経費(=給料・事務所家賃・その他)の支払は、本国から直接海外送金で行うか、日本の駐在員事務所の代表者が新たに個人口座を開設して、それを駐在員事務所の専用口座として運用するかということになります。
本国から直接送金することは、外国送金手数料が嵩んでしまうことから、現実的ではありません。また、駐在員事務所の代表者個人の口座で管理することも、内部統制(=Internal Control)の観点からお勧めできません。

Q5 駐在員事務所は税金の申告が必要ですか?
A5 法人としての法人税の申告は不要です。給与に伴う源泉所得税や法定調書、従業員の住民税計算のための給与支払報告書の提出は必要となります。また事業用資産を持つ場合は償却資産税の申告が必要となります。
まれに、消費税還付のために消費税申告を行う事務所もあります。(大規模な展示会を行う、各国の政府観光局などです)

Q6 駐在員事務所で会計帳簿の作成は必要ですか?

A6 必要ありません。

Q7 駐在員事務所で社会保険に入ることはできますか?

A7 従業員の人数によっては加入ができます。 駐在員事務所の労働保険・社会保険の加入手続きは 提携している社会保険労務士(英語対応)がサポートします。お問い合わせ下さい。

11.当事務所が提供する駐在員事務所向けサポート業務

【貴社のジャパンオフィスの経理部として仕事します!】

駐在員事務所では経費精算業務に関しては本社(外国)の経理部で行っているところが多いようです。しかしながら、給与計算は、日本の所得税や社会保険・雇用保険の控除計算があるので日本国内でなければ対応しきれません。

外国企業のベネフィット・プランをそのまま採用している場合は計算が面倒になります。 また、特に、本社からの出向者(Expatirate)の場合は、税金計算も複雑となります。こうした分野はアウト・ソーシングすることをお勧めします。

駐在員事務所の資金管理と支払業務

駐在員事務所向けに給与計算支払代行業務を行います!

給与計算は税金が絡む仕事ですし、毎月の源泉所得税や住民税の特別徴収税額の納付など、結構面倒で手間のかかる仕事です。

これから日本でビジネスを展開できるか否かのフィージビリティスタディが重要任務である駐在員事務所の代表者は本業に専念すべきであり、こうした雑用は他に任せる方が効率的です。

なお、本国からの要請により、英語で経理ができるスタッフを採用するとなると、人件費は安くなく、最低でも4-5百万円の年俸が必要となります。日本拠点が少人数のうちは、第三者に業務委託した方が効率的です。

私どもは、こうした面倒だが重要な雑務を貴社の日本における経理部として業務代行いたします。もちろん、英語で、本国の希望する報告形式で対応します。ご希望により、給与計算や支払代行のみならず、資金繰り表の作成や、予算と実績の比較など、本国のCFOやコントローラーの要望に沿う業務を提供しています。

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